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2012年1月

ベンズイミダゾールの

 窒素に挟まれた炭素上にメトシキカルボニルアミド基を組込んだ化合物がカルベンダジムである。農薬の一つで、カルベンダジムはカビや菌になじむので「便利だ」という国もあれば、そうではない国もある。以前は日本でもリンゴやインゲンが病にかかるのを防いでいた。「長期に土壌に残留するため、どうじょう」という弱点もある。そのカルベンダジムを現在ブラジルではオレンジの木で成長するある種のカビ退治に使用している。一方アメリカではその使用が禁止されているが、ブラジル産のオレンジジュースから残留農薬として、コカコーラが検出した[1]。「こら、こ〜ら」と言っても通じないけど、FDA(米国食品医薬品局)は、残留カルベンダジム入りの船積みの輸入を拒否している。EPA(米国環境保護庁)はリスク評価を行い、これまでの基準値を変更すべきでないとしている。FDAはすでに輸入されたジュースの回収はしないが、健康被害を及ぼす量の農薬があれば措置を講じるとしている。港ではオレンジを連日調べるのかもね。

[1] Chemical & Engineering News, 2012, January 16, p. 23.
12.1.31

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随分お世話になったメガネの

 フレームがはずれてしまった。千賀に出向いた。「メガネを買いたいのですが」と検診が始まる。なんだか遠方にリンゴのようなものが見える装置を覗き、その後視力などを検診。赤と緑の部分に○や△があるのを見る。その後いつもの上下左右どこがつながっていないかで視力を判断する。聞けば10年まえに同じ店でメガネを購入していたらしい。そのデータをもとにまずはレンズを入れる。あまり見えない。「以前のメガネは明らかに乱視がきついです」というご指摘。「そんなん知らんし」と思いながら続ける。これで終わりかと思ったら新聞の株式市況を見せられて見えるかと聞かれた。こちらはぼやけている。「どうしても皆さん45歳を過ぎると」と特殊なレンズを勧められた。確かに目の前はクリアである。これがそのカラクリやと、説明も受けた。フレームも選んで支払いの段、千賀なので「そんなに、せんがなあ」と思っていたが高級品だった。でもこれもお眼鏡に適ったメガネになりそうである。
12.1.30

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阪急宝塚線

 石橋駅、しばし散策する。いしばし商店街、35年ほど前とそれほどの変わりはない。そこから当時通った道で、豊中キャンパスに向かった。交差点近くの雀荘、名前は違うけど場所は同じである。一方で大学は地形は同じだけど、様変わりである。イ号館、ロ号館、教養部の古びた建物だった。学問のイロハを学ぶ場だった。今は立派な建物になった。でも駅近くの居酒屋さんは今もあった。のれんをくぐった。35年ぶり、奥様だとすぐにわかった。92歳になるご主人は家で静養されているとのこと。こちらは部活動でお世話になったとお伝えしたところ、お電話でご主人とお話をする機会を得た。声のトーン、リズム、すべては当時と同様だった。で奥様曰く「二つのお店のうち一つを閉じるときには〇〇君たちがきてくれて、写真をとったり・・・」だったらしい。34年前「村井君、演奏会のお祝いや」とわざわざマスターに訪ねていただいこともあった。なのに、自分の不義理を反省しきりである。
12.1.29

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「うほほいシネクラブ」

 四つの章からなる。1、3章はどこかに連載したもの、2、4章は先生のブログから[1]。コンパクトな区切りが読みを後押しした。この「映画、ええがな、ええがな」と感じた分には◎、ひょえ〜こんなふうな視座なんや、まさかなどと思った分には△をつけた。怒濤の187本のうち、時間つくって借りなくっちゃと思った作品の多いことか(でも多分できない)。であとがきにたどり着く。「映画についての言及抜きでは絶対に映画は生成しません」「まずは製作費を調達するために「なぜこの映画は儲かるのか」をビジネスマンに説明するところから始まり・・・」で、我に返った。「映画」の部分が「研究」に置き換わってしまった。それはともかく、三章「小津安二郎監督断想」から引用:「人にはそれぞれ他人には言えない事情がある。触れられただけで皮膚が破れ血がにじむほど深い傷を抱えている。あえてそれを問うのは「真実の探求」に似ていて、非なるものである。・・・「問わない」という気づかいが時には必要なのはほんとうである。「問わない」人にしか自分を託せないほどに疲れ切ることが時にはあるからだ。小津安二郎はそのような人間の疲れ方をほんとうによく知っていたのだと思う。」(p.196)

[1]内田樹著「うほほいシネクラブ 街場の映画論」(文春新書)
12.1.28

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ビニルカチオンは

 エチレンから水素一つを形式上ヒドリドとして引き抜いた後に描くことができる化学種である。このケイ素類縁体が、炭素の14族重原子同族体のコレクションのひとつになった。ただし「これくれよん」と言われてもそれは難しい。合成は既知のジシリン錯体(RLSi=SiR:)(ここでRは、かさ高いケイ素置換基でLはN-複素環カルベン、これらは安定性を付与するために組込まれている)のメチル化によって達成されている[1]。黄色結晶のジシレニルトリフラートの構造と結合様式を研究することでカルベンが陽電荷をカルベン−ケイ素骨格全体に非局在化できることを明らかにしている。14族重原子のカチオンは、典型元素化学では、過去10年の間、重要な話題であり、アルケン、アルキン類縁体として、単離できる二重結合、三重結合を有するケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛の調製にも(重苦を乗り越えて)熟達してきた。「ジシレニルカチオンは、高反応性のシリルカチオンとジシレンユニットを有することから、おもしろい物性、電子的特性、反応性を示す。そのためケイ素化学において、さらなる発見も期待される」と研究チームの代表の方は述べられている。

[1] Chemicals & Engineering News, 2012, January 9, p. 33.
12.1.27

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籾殻(もみがら)は

 米を収穫、脱穀して取り出した種子が籾で、この外皮である。これを「もみながら」取り除くと玄米になる。基本的に、もみがらの身柄を引き取る人はいない。それに対して多孔性シリカの半結晶状態のものが、籾殻から調製できることが報告された[1]。シリカは工業用でも収着、ガス分離、触媒として広く利用されている。多孔性で高表面積を持つものは一般に、シリコンアルコキシド前駆体からつくられ、その前駆体はまた多段階、エネルギーを大量に必要とし、酸性条件下でつくられる。ここでは砂のようなものを原料としてきた。それに対して籾殻の熱分解で殻の細胞壁からシリカを発生させる方法が安価でかつ環境調和型な方法として開発された。シリカは4.2 nmの直径の粒子を形成し25-30 nmのアモルファスな粒子にとけ込んでいる。温度調整と、より大きなナノ粒子をカリウムイオンにさらすことで、粒子を丸め込み、融解、融合によって孔のサイズと形態を制御した集合体を導くことができる。この籾殻の反応、もがきながら達成して、シリカについて走り書いたに違いない。

[1] Chemical & Engineering News, 2012 January 9, p. 32.
12.1.26

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アームチェア型カーボンナノチューブは

 誰も、はにかんではないが、ハニカム(ハチの巣)様の炭素の構成要素の配列のため、そう呼ばれている。その色は他のナノマテリアルとは異なる因子によるものではないかと色めき立った。通常は、サイズに依存した色を呈するが、基本的な電子の特性が呈色の説明に使われている。たとえば金属性の金ナノ粒子は、自由電子が集合的に振動する波長に依存した色であり、これはプラズマ共鳴振動数として知られている。また半導体ナノ粒子や量子ドットはそれらのサイズが鍵となる分子軌道間のエネルギーギャップを変化させるために色がでる。今回アームチェア型のナノチューブが分類され、それらの吸収ならびにラマンスペクトルが測定された[1]。ナノチューブは金属性だけど、それらの色はプラズマ共鳴には依存せず、励起子と呼ばれる高エネルギーの電子ホールのペアが光を吸収することに依存している。またそれはチューブの直径次第である。なおこのライス大学での成果、大好きな人もいるはずである。

[1] Chemical & Engineering News, 2012, January 9, p. 32.
12.1.25

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酸素分子は通常

 O2である。この分子に圧力をかけた際の構造変化が計算化学のアプロチで明らかにされてきた。これまで主に0.02から2.0テラパスカルに於ける構造が計算されてきた。ただしテラパスカル(TPa)と言われてもイメージできない。およそ1013万気圧が1テラパスカルだと指摘されるとでりゃ〜助かる。ただしそれでもイメージは難しい。地球の内部の圧力のおよそ三倍弱らしい。そのような条件で酸素の構造を計算すると0.096 TPaでは酸素は金属化し、O8構造を取り、他の光沢のある金属の様になり超伝導性を示す[1]。これは1.02TPaまでは安定である。今回さらに高圧すなわち2TPaではO4構造であることがわかった。平面らせん鎖状に酸素原子四つがならんでいる。しかも酸素原子が基本ユニットになっている初めての例である。これまではO8でもそうであったが、O2が基本ユニットだった。しかもO4は高圧での硫黄のS4相と類似であり、しかも絶縁体であった。従来、高圧にすれば超伝導性を示すと思われてきたが、今回の予測は、さらに高圧にすれば超伝導性が絶縁性に転移することを示唆している。ここでは計算結果であるが、今後、実際の実験も2TPa付近のレンジでチャレンジされるであろう。ただし電子レンジを使うわけではない。

[1] Chemical & Engineering News, 2012, January 9, p. 8.
12.1.24

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カスケード化学では

 比較的単純な出発化合物の混合物と触媒が多段階反応を引き起こし、より複雑な構造の分子を生み出す。この際、手間のかかる保護や脱プロトン化や中間体の生成は必要としない。これまで多くても八段階が続けて起るカスケードプロセスの開発が行われていた。これも、いかすけ〜ど、今回さらに長いプロセスが開発された[1]。すなわち12段階のカスケードで、入手容易なトリフェニルホスフィン、アルキン、ホルミルクロモン、トリプタミンを出発化合物として、天然物類似のインドールキノリジンを導いている。反応時間は数十分で全収率は20~91%である。当初、親電子化合物であるベンゾピロンと複数の求核中心を有するトリプタミンの組合せで天然物そのものの合成を試みたが期待通りには進行しなかった。それでも反応機構も理解することができた。また得られたいくつかの生成物はタンパク質に結合して細胞分裂を抑制する。医薬品製造業界は、高い効率と劇的な段階の短縮化でも、官能基化された構造の分子を導くことができることから、カスケード化学には興味を示している。これまで複素環合成ではすでに、よく利用されてきたが、さらにそこへ新しいレパートリーが、一通り〜加えられ、ストーリーになった。

[1] Chemical & Engineering News, 2012, January 9, p. 7.
12.1.23

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「紙つぶて」に

 「凡庸な教師はただ話す。良い教師は説明する。優れた教師は態度で示す。そして、偉大な教師は、心に火を付ける。」とあった[1]。ここでは間っ違いなくマッチは要らない。コラムではコーチングの原則と基本は、教え過ぎない(教えない)ことだと続く。で先の言葉は、アメリカの教育者・哲学者・作家であったWilliam Arthur Wardによるものらしい。Wikipedia The Free Encyclopediaによれば、Wardはルイジアナで生まれて育つ。1942に米国陸軍に入隊、4年間フィリピンで過ごす。マクマリーカレッジ(テキサス州)を卒業、修士号をオクラホマ州立大学で取得。テキサス大学・ノーステキサス大学で学び、1962年(40歳か)オクラホマシティ大学から法学博士を授与される。その後テキサスでメソジスト派関連のカレッジなどで勤めた。感動を与える金言も多数で、アメリカで最も引用されている。
アメリカ中西部のシーンが甦った。
 ちなみに篠原先生でさえも大学院生の育成に日々格闘されているほどである。自分はなおさら必要である、格闘が。「かっくん」とうしている場合ではない。

[1]篠原久典先生「コーチングと若手育成」1.19中日新聞夕刊
12.1.22

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「善き人のためのソナタ」

 結末はド〜ナッタという人は映画[1]をご覧下さい。ドナタも楽しめます。1980年代半ばの東ドイツ。国家保安省の局員が、ある劇作家の住まいの盗聴を命ぜられる。装置を設置した後は二交代で盗聴する。その住まいの主と、彼と同棲する女優の会話さらには奏でる音楽が耳元に届く。心情が徐々に変化し始める。一方で劇作家とその仲間たちは、盗聴を疑いフェイクな行動に出るが、この時、その局員は「こんどだけは許してやる」となる。ほとんど表情を変えない彼、家に娼婦を呼ぶ。「もう時間だから」と帰る娼婦の言も素直に承服する。そんな中、東ドイツでの自殺者数の報道があった。その発信源は劇作家であると家宅捜索を受けるも、証拠物件は見つからず。さらに局員にも「何かを隠しているのではないか」と疑いが向けられた。話は思わぬ展開へ。そして1989年ベルリンの壁が開放される。

[1] 2006年ドイツ映画、アカデミー賞外国語映画賞、監督兼脚本F. H. von Donnersmarck、彼は受賞の時33歳だった。
12.1.21

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人工股関節

 を手術によって一旦組込んだ以上は、長い間痛みを伴わずに使いたい。股間節の交換はしたくない。その人工物は金属、プラスチックやセラミックスが素材である。時間が経つに連れて装着感が薄れていくものは合金をベースにした球関節であると考えられてきたが、場合によっては、痛みや炎症が生ずることがある。この要因を調べるために、交換して回収された人工股関節を解体して、金属間がどうなっているかが、電子顕微鏡、電子エネルギー損失分光、ラマンスペクトルによって調べられた[1]。その結果、金属の間の滑らかに動くべき部分の主成分はグラファイト炭素であった。ここではなぜこれが生じたかは不明であるが、この成果は「より寿命の長い人工股関節開発の端緒」である。これまでインプラントの摩耗や痛みについては、病理学者が光学顕微鏡で解析を行っていたが、桁違いの極小レベルで、それらと身体の関係を解析することができる。「インプラントは、いらんと」が理想であるが、お世話になる場合もある。そのプランも立てておきたい。

[1] Chemical & Engineering News, 2012, January 2, p. 10.
12.1.20

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米国の発電の

 およそ半分は石炭である」と聞いたんである。そのうちの40%は最新の汚染制御装置を利用しておらず、すでに50年以上も経過したプラントも稼働している。その中、それらの発電所からの水銀、ヒ素、シアニドや他の毒性ガスの放出を抑える規制が設けられた[1]。環境保護庁(EPA)は、この対策によって、11000人の早死、4700人の心臓発作、130000の小児ぜんそくに6300の急性気管支炎を防ぐことができると見積もっている。このための費用はおよそ96億ドルとしているが、その結果、年間370から900億ドルの健康の効果を生み出すと試算している。さらに数千の製造、建設、運転に関わる仕事への就業機会をももたらすと予測している。石炭火力発電所は、アメリカで最も規模の大きな毒性ガス放出の設備であり、国全体の水銀放出の半分、酸性ガス放出の75%に達している。1990年に施行された排ガス規制法(Clean air act)によって、医療用廃棄物や都市の焼却炉からの水銀放出は削減されているが、発電所だけが残っていた。今回の規制への対応は、新しい触媒過程、繊維フィルター、活性炭を使うなどの新しい技術によって行われる。ただしこの規制によって閉鎖に追い込まれる発電所も中にはあるだろうと指摘されている。そこでこの規制を一気呵成(いっきかせい)に行うのではなく4年の猶予を設けている。ただしその猶予でも余裕はないかもしれないけどね。

[1] Chemical & Engineering News, 2012, January 2, p. 10.
12.1.19

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担当の方が走る

 以前は、学生が携帯電話に夢中になっていてガラス扉にぶつかり、ガラスが粉々になったということだった。今回は最近設置してもらった手すりもついている障害者用のスロープに大型トラックが衝突して、手すりがグラグラになってしまったので本部に報告へ行った帰りとのこと。工学部の器物が破損したときは緊急発進して検証することも担当である。担当はほかにも、たんとあるが、この瞬間はそうである。なので「手すりにぶつかってすり(み)ませんでしたと言われんかった?」とお聞きしても、たむ(め)らうことなく、足早に現場に急行され、トラックの運転手の方と打ち合わせをしている。確かに手すりが90°になっている接合部が外れてしまって危うい状態である。この状態の手すりにつかまると手こずりかねない。まずは修理が終わるまでスロープの周りをロープで立ち入りができないようにするべきだなあと思っていたら、破損した部分が簡単に抜けて、その部分だけが撤去されていた。
12.1.18

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シアナミドは

 一級アミンの水素一つがシアノ基に置き換わった化合物である。そのためN-C-Nの部位を構築するために使われ、グアニジンを含む化合物やアミジンや様々な複素環を導くことができる。またこれらの化合物は、坑ウイルス性、抗がん活性な薬として、また金属配位子としても利用できる。ただしこれまでシアナミドの合成法の例は多くなく、低収率であることも多かった。いわば「シアナミド合成しゃあないど」みたいな感じで、ナミの合成法がほとんどである。それに対して今回、触媒前駆体と配位子の組合せが探索され、Pd dba錯体とビフェニルリン配位子であるt-ブチルXPhosとの組合せが、シアナミドと臭化ベンゼンとのクロスカップリングを高い効率で進行させることが報告された[1]。これを用いて様々な芳香族、ヘテロ芳香族さらにビニルハライドも反応を行った。その結果、温和な条件下、反応は選択的に進行し三時間以内に中程度から高収率で対応する化合物を与えた。ボディビルダーJanis Louie先生がビルドした系である。

[1] Chemical & Engineering News, 2011, December 19, p. 36.
12.1.17

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結核を毒ガスで抑制

 新しい結核菌を探索していたところ、毒性のある一酸化窒素を少量使うことで、抑制することができることを発見した。そこで同様のことに、二酸化硫黄(SO2)を参加させることが検討された。実際、ワイン製造過程において、SO2は抗生剤として使われている。2,4-ジニトロフェニルスルホンアミドは、チオールと反応しSO2を発生する。そこで11種類のSO2を発生できる分子の溶液を結核菌の培地に加えた。28日後、最も多くのSO2を放出することができる分子がバクテリアの成長抑制には効果的であることがわかった[1]。さらに最も有望な分子は、これまで知られている標準の坑結核剤であるイソニアジド[2]よりも、より低濃度で同様の効果を示した。イソニアジドでは0.37マイクロモルで99%の抑制効果、今回の化合物は同様の抑制効果を0.15マイクロモルでマモルことができた。また活性な分子は、人の細胞よりも結核菌細胞に対して50倍の毒性を示した。

[1] Chemical & Engineering News, 2011, December 19, p. 36.
[2] 4-カルボキシルピリジンのOHをNHNH2で置換えた化合物
12.1.16

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兵庫県知事の

 コメントが縁で「平清盛」第一回を見た。生前の話から始まる。人は自分の生まれる前を体験できない。なのでここで生前を知ってしまった視聴者は、主人公とは違った視座にいる。それはともかく、平忠盛(清盛の後の父親)は、法皇に直訴をして、清盛の実母である舞子を女房にしようとする。このまさかの状況に舞子は自分の死をもって、かたをつける。素直にたくましくそだった清盛、幼名は平太、平淡な人生ではないけどね。海に出た。父忠盛の可憐な技に目を見張る。パイレーツオブカリビアンの一シーンかと思ってしまう。がある日「お前の父は法皇だ」と言われた平太、父を問いただすが答えはない。なので飛び出す平太。雨の中、平太に忠盛は言う「・・・弱いゆえ負けたのじゃ、おまえと血を分けた父は法皇様だ。だがおまえは平氏の子だ。平氏の子としてこの忠盛が育てたのだ。・・・いいか平太、今のお前は平氏に飼われている犬だ。・・・弱い犬だ。死にたくなければ強くなれ」。 今年の大河の話型は、きっとアニメである。出自が複雑だった主人公が挫折しながら成長・成熟するストーリーを軸に、史実とどう折り合わせるかに、作者チームは挑戦しているのではないかと思った。 12.1.15

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ニット帽を

 かぶってニヤッとする。遠目なので、儀礼的に会釈をされる。距離が近くなって「先生でしたか。遠くからは誰だかわかりませんでした」と、時に見せる笑顔に変わる。センター試験の準備に余念がない中、笑いを提供できたかと安堵する。そのニット帽、製造の日当がどれほどかは知らない。でも頭も暖まる贈り物である。随分前は「頭寒足熱」を信じて帽子とは縁がなかった。「頭を冷やせ」と自分に言い聞かせていた頃である。本当は今でもそうすべきだけど、寒空に帽子なしでのお出かけが無謀になった。それで数年前に贈り物が届いた。寒風でも平気だという気分、一方で列車の中ではこれを脱いでしまう。基本的に室内では脱帽する。授業中に帽子をかぶっている学生さんがいたら「なにか宗教上の理由でも?」とそっとささやく。するとハットして大抵の場合には脱いでくれる。が自分の場合には脱いだ結果、贈り物が忘れ物になってしまった。今度こそ、帽子の紛失防止に努めたい。
12.1.14

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チオアミドから

 チオカルボン酸O-エステルをつくる触媒反応が開発された[1]。通常はエステルからアミドをつくる。N,N-ジメチルベンジルアミンとPdからピンサー型錯体を導く。そのPd上はメトキシ基(CH3O)も結合しPd(II)である。メタノール中これにチオベンズアミドを加えると触媒的にO−メチルエステルに変換できる。この触媒は三通りの重要な役割を担っている。まずチオアミドのイオウがPdに配位し、Pd上のCH3OのOからPd-S-C-Oのパラダサイクルを形成する。チオアミドにとってはS上にPd、C上にOのテトラヘドラル中間体である。ついでPd−O結合がPd-N結合に置き換わる。ちなみにこのNはチオアミド由来である。結果としてPd-S-C-Nのパラダサイクルができる。ここまではパラダイスである。が最後に、通常は進行しない最も難易度の高い反応すなわちアミノ基が炭素上から脱離する反応がPdの助けを借りて進行し、エステルを与える。珍しい反応で導かれたエステルを捨てるわけにはいかない。

[1] Chemical & Engineering News, 2011, December 12, p. 26.
12.1.13

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FIFAが

 佐々木則夫監督を、2011年女子チームの最高監督に選んだ。11日報道ステーションのゲストである。「ダジャレは効果的である」とのこと。瞬時のプレーに指示を出すコーチ。その訓練でもある。ただし女性は基本的に嫌がるという質問。嫌がるというリアクションでそのことが頭に残るらしい。ナイジェリア戦では「フィジカルがついていけない」と選手が言うので「おまえらにはフィジカルはナイジェリア?(このイントネーションが大切です)」と言われたそうである。「横から目線と言われていますが」の問いには「・・・の時は下から目線で」みたいなお答えである。思うに、監督の実際の目線は360度、三次元で、先という時間軸も混ぜて四次元である。ロンドンオリンピックでの「なでしこ」の活躍の要請には、ほかの種目も含めたオールジャパンでとのお答え。で古館さん最後に「報道ステーションにかけてダジャレを」みたいなお願いをされた。監督曰く「ほうど~うよく、頑張って、金が信念」この含み、皆さんわかりましたか。

12.1.12

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重複図書

 ここでは図書館に複数冊所蔵している書籍のことである。手狭であるので、これらを研究室貸し出しにしていただけるとのことで申し込んだ。連絡がなかったので問い合わせた。「4000冊ほどのうちから捜す作業があるので、よければ直接来られませんか」と言われた。「図書館、どうしょうかんなあ」と思ったが出向いた。集積書庫に案内されると思っていたら、機械室である。全館の空調のために稼働している。何せ随分以前の本の保存、大損しないように注意を要する。その機械室で、女性の事務担当の方と二人だけで捜索活動に入った。化学関連の書籍は同じような場所にあったので、申し込んだ分は比較的簡単に見つかった。ただし5,6冊が束ねられていて、そこから目的の本を引き抜かなくてはいけない。バタバタせずに束の解体にも成功した。加えて「うお〜これもいいのか」という本も数冊、お借りすることができた。ちなみに今回は和書のリストを確認して申し込んで出向いただけである。同様に洋書のリストがある。こちらは幼少の頃に発刊された書籍も含まれている。
12.1.11

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アミド結合の開裂は

 極めて難しい。温和で中性条件では、反応時間は(だれが測定したかは知らないけど)100年以上で、網戸が壊れやすいのとは対照的である。酸、塩基、触媒を用いないでアミド結合を活性化させる唯一の方法は、それらを物理的にねじることである。ただしドライバーを使うわけではない。一般にアミド結合は平面配座をとり、窒素上の非共有電子対とカルボニル基と相互作用するために安定であるが、平面からずらすことで反応性は向上する。この戦略は、アミドの加水分解が数世紀かかるのを数分にするのに使われてきた。今回、カルボニル基のα炭素上に電子求引性置換基を、また嵩高い置換基を窒素上に組込むことで、CO-NH結合切断が温和な条件で、従来法よりもさらに容易に達成された[1]。この化合物はα水素が脱離し、それが窒素上をプロトン化し、両性イオンが発生する。ここからアミンが脱離してケテン中間体を形成して、系中のアルコールの付加を受ける。
 いくつかのコメントの中、お茶の水大学の山田先生、ねじれたアミドの専門家でもあるが、は「今回の系は、カルボン酸誘導体、保護基、分解性高分子の合成など,様々な応用面でも有用な系となり得るブレイクスルーである」と述べられている。
 なおブレイクスルーは「飛躍的進歩、躍進など」である。湖を通り過ぎることとは違う。

[1] Chemical & Engineering News, 2011, December 12, p, 5.
12.1.10

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胸が苦しい

 ということで一旦帰宅、近くの町医者に車で行く。診断の結果、緊急入院とのこと、そのおじさんは大学病院に連れて行かれた。直ちに心臓外科手術。部分麻酔を受けて、足の付け根からファイバーを心臓まで通される。以下、患者と医師との手術中の会話。医師:お酒好きですか。患者:はい。医師:どれくらい飲みますか。患者:二日で一升瓶が空になるわなあ。医師:つまみは何を。患者:イカの塩辛。医師:塩辛と酒の組み合わせが一番いかんですねえ。せめてこれからは、あぶったイカで。患者:どこかで聞いたセリフだなあ。と手術は無事終了。とここまで聞いて「おじさんは、ぬるめの燗で、女は無口な方が」[1]と突っ込む。それはともかく術後おじさんは、飛行機で移動のため、中部国際空港へ行かれた。保安検査場を通るとブザーがなる。あちらこちらを調べられた。でよく考えると心臓手術の際に、バネのような金属製のものを三つ心臓に埋め込まれたそうである。
 町内の新年互礼会へ出向くバスの中でお聞きした話である。

[1]八代亜紀「舟歌」
12.1.9

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日本では

 大学入試センター試験(National Center test for University Admissions)は、テレビ報道や試験問題を掲載する新聞もあって、国家的出来事の感がある。多くの受験生にとって、試験は大学へ入学するか浪人になるかの違いがある。試験は一年に一度だけ行われ、一流大学への入学競争は激しいため、試験は厳しい調査の対象にもなっている。加えて遅刻や欠席に対する規則も厳しく、これらの行為は受験の権利を失う。また追試験の制度もない[1]。
 その試験が14, 15日に実施される。昨年までと違って、受験生が受験申請の段階でどの科目を受験するかを宣言している。それに伴う変更点もある。「無登録と登録もれ」の違いの理解にも努める。ここで、もうろくするともう、ろくなことはない。と説明会の後も実施要領などを確認しなくてはなあと思っている。
 今年もこの二日間が「つつがなく」であることを祈る。さもなくば、続かなくなる。

[1] Wikipedia The Free Encyclopediaのこの項目の冒頭部分の抜粋。ちなみに実際には追試験はあるけど、それを受験できるかどうかは様々な条件がある。
12.1.8

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二セットを先取

 された。しかもなんだか凡ミスも多かったように記憶する。同じ日「準決勝ブルガリア戦は楽勝」「ブルガリアは強がりやで」などと往事の中学三年生のクラスでの会話。「嶋岡さんのファン、かわいくてかっこいいもん」と気になる子が言えば、ミュンヘンからの生中継、深夜だとは言え、密かに見る。第三セットも危うい。猫田さん、へこたれんようにお願いしますと念じても状況は変わらず。森田さんの一人時間差にうっとりする場面も少なし。そんな中にベテラン南選手が投入された。起死回生のプレイが連続する。なんとか一セットを確保できた。その勢いで残り二セットもものにして決勝戦に進出できた。対戦相手はソ連であると思っていたのが東ドイツだった。ついに日本男子バレーが金メダルを獲得した。その時の監督が松平康隆さんだった。「小柄な日本人が世界と伍するには」と様々な速攻やセットプレーを考案されて、高度にそれを使いこなせるよう選手を育成されたらしい。今の世界バレーの礎を築かれた人だとも評されている。ここにご冥福をお祈りします。
12.1.7

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ヨウ素が価格高騰の

 様相を呈している[1]。ヨウ素は、X線造影剤、医療用消毒剤、医薬品、液晶の偏光板など様々な用途がある。日本はヨウ素供給では世界第二位であり、世界の1/3を供給している。千葉県が産地であるが、大震災の後、生産工場もダメージを受けたのか一時、供給不足になった。日本のヨウ素は天然ガスの副生成物であり、地下1〜2マイルの辺りの塩水から抽出される。噴出プロセスでは、塩水中の塩素とヨウ化ナトリウムが反応し元素状のヨウ素が遊離する。このヨウ素が空気とともに吹き出てくるのを精製している。別の手法は、酸化した塩水から溶解したヨウ素を、アニオン交換樹脂を通して回収している。これらの方法に比べて、世界第一の生産を誇るチリのヨウ素は、より単純で安価な方法で生産されている。すなわちヨウ素酸カルシウムをアタカマ砂漠の石灰質層であるカリーチから集めて、これをアルカリ溶液にしてヨウ素酸ナトリウムにし、それを二酸化硫黄で還元してヨウ素を得ている。2010年には、日本の二倍である9800トンを供給し、900万トンが貯蔵されていると言われている。ただしこの生産の増大は簡単ではない。アタマが痛いのは、アタカマ砂漠で大量の水を必要とするためである。さらに今年の9月に、これらの生産の縮小あるいは停止に至った。政治的な背景もあるかもしれないが、ともかく供給不足であり、見通しも不透明である。その中、偏光板が必須の液晶ディスプレイに代わるLEDの開発が加速する可能性もある。ただ日本の企業がチリに工場を建設し、増産体制に入ろうとしている現地の会社もあるので、価格は低下するだろうと、ヨウ素について予想されている。

[1] Chemical & Engineering News, 2011, December 5, p. 24.
12.1.6

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CO2の減少と

 と地球が冷えることによる氷河化が関連するという考えは議論のあるところであり、実証することは困難だった。困難とは「こんなんですよ」と示すことが難しいということである。そのような中、3500万年前の大洋の藻によって生産されていた長鎖不飽和のメチルあるいはエチルケトンを抽出した[1]。なおこれらの藻は海底堆積物であり、もはや生息していないかもしれない。でも集めた化合物の13Cと12Cの比の分析では、氷河期の値を、表が示していた。これらの比は、藻が光合成によって不飽和ケトンを生産していたことを示すものである。研究者らが分析した結果は、大気中のCO2は、南極の氷棚が出来始める、まさに直前から減少していることを示唆していた。南極の氷河化の始まりは、地球の気候のはっきりとした転換点であり、大きな気候変動の間の大気中のCO2の役割を調査する骨組を提供していると結論づけられている。
 なおこの3500万年前の氷河期とは、地球では最も最近の期である。

[1] Chemical & Engineering News, 2011, December 5, p. 36.
12.1.5

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青春18きっぷ

 期間限定、ただし例年同じ時期に販売されているJRの割引切符。今のところ11500円で5回あるいは5人まで使うことができる。きっぷには「ご案内1,2,3」が続く。「ご案内がわかんない」ということはないように丁寧口調で説明があるが、その分フォントサイズがほんとに小さい。入札した日限りが有効だけど、0時を過ぎた時には、利用している列車が0時を過ぎて停車する駅までは有効らしい。ただし0時についての明確な例示はない。さらに案内は続く。特急への乗車、特別な区間、遅延の場合の料金、JRホテルグループのことなどである。駅では「え〜気分で」日付と入札駅の押印をもらう。旅の始まりである。ただし降車駅はわからない。実際この切符の利用区間や利用率の把握はJR側だけではできない。なのでさらに二枚、アンケート用紙とその記入上の注意もある。不使用区間があれば、途中をあけん〜といけない。アンケートで系統的なデータ収集を図っている。
12.1.4

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箱根駅伝

 例年の如く黙々と足を運ぶ選手たち、今年こそは抑制的になって下さいとお祈りするも、例年の如くのアナウンサーの語り。その駅伝中継のスポンサーが村上春樹さんの本の一節をアレンジして広告をするという話を聞いた。しかもそれが12月25日のブログ[1]で開いた一冊[2]だという偶然に驚き、そのコマーシャルをキャッチしたいと長距離走につきあった。いくつバージョンがあったのかは知らない[3]。でも語り手、仲間由紀恵さんが触れた一節のオリジナルは、「やっとゴールにたどり着く。達成感なんてものはどこにもない。僕の頭にあるのは「もうこれ以上走らなくていいんだ」という安堵感だけだ。・・・・・・僕は心ゆくまで冷えたアムステルダムビールを飲む。ビールはもちろんうまい。しかし現実のビールは、走りながら切々と想像していたビールほどうまくはない。正気を失った人間の抱く幻想ほど美しいものは、現実世界のどこにも存在しない。」だった。村上さんがアテネからマラトンに一人マラソンをされた時の章である。

[1] 村井君のブログ2011年12月25日「クリスマスイブ」
[2] 村上春樹著「走ることについて語るときに僕の語ること」p. 98(文春文庫)
[3] コマーシャルはネットでも見ることができた。これによれば上に引用した分は第三話http://www.sapporobeer.jp/kanpaispecial/
12.1.3

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いろはかるた

 には江戸、上方、尾張版といくつもある。基本は「いろはに・・・」でカルタになる。絵札をとって遊ぶゲームである。始める前に「カルタはたるか?」と確かめてから始める。「犬もあるけば・・・」は江戸版で「一寸先は闇」が上方版らしい。芸能、スポーツそれぞれの分野のカルタがあるはずである。そこで元素いろはカルタにチャレンジした。い:硫黄のかおりで温泉気分、ろ:ロジウム使って排ガス浄化、は:ハロゲン周期はフックラブロ(だ)あい、に:ニッケル合金耐熱材、ほ:ホウ素活躍カップリング、へ:ヘリウム吸って高い声、と:トリチウム陽子一つに中性子二つ、ち:チタン合金、り:リン酸使ってエネルギー代謝、ぬ:ぬかに釘はエフイー(Fe)だ、る:ルテニウム触媒C-H活性化、を(お):オスミウム酸化触媒ジオール合成、わ:我が家にも一枚周期表、か:カリウム借りて溶媒脱水、よ:ヨウ素液晶偏光子、た:炭素繊維でジェット機製造、れ:レニウム一時はニッポニウムか、そ:ソジウム日本語ナトリウム、つ:ツリウム光増幅添加物、ね:ネオンサインの「ぱ」が消えた。
 ここらで力つきた。皆さんも、休みのひとときにどうぞ
12.1.2

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2012年

 になりました。2012は合成数、約数は1,2,4,503,1006,2012とある。平成24年の24も合成数、約数は1,2,3,4,6,8,12,24である。大きい数字だからといって約数が多いわけではない。最大公約数ってなんだった?この公約は後になっても違えないはずなどと算数の復習をする。干支は壬辰(じんしん)、陰陽五行では、壬は陽の水、辰は陽の土で、相剋(土剋水)であるとある。土は、水を濁し、吸い取り、流れをせき止めるものとして、お互いに相反するものであるらしい。ほとんど類似の価値観で突っ走ることへの戒めではないかとも思う。正月には神社めぐりをされる方も多い。年末のNHKラジオでは、そこでエールをいただけるかなにかで「ジンジャエール」とシャレていた。そうも言え〜るかなと思ったついでに「神社詣りで安心じゃ」「神社にて日本人じゃと確認す」とよぎった。
 壬辰の年、自信の持てる何かを持ってみたい。
12.1.1

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