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昭和19年

 女学校の入学試験を受けた。試験前日、浜で遊んだのがきっかけか、熱を出した。体調不良を心配する父。面接試験もなんとかこなして合格した少女。母が病に伏せる中、少女には地元に戻ることを勧める親戚の言葉。それをなだめるように、父は離れた地で学ぶ機会を娘に与えた。自分が子供だった頃、勉学に勤しむも、その道を閉ざされたことが、子供たちのその機会を逃してはいけないという熱意を生む。それでも家では、一番の妹が、母親の世話、弟・妹の面倒をみるという状況である。3年で卒業予定だったのが、学制の変更で6年暮らすことになった。同じ寄宿舎で暮らした仲間、勉学に勤しみ、バスケットでは、助っ人ならぬ、そのフルメンバーだった。その絆が、後に大阪に出たときに波及するとは考えもしない18歳。高校を卒業して地元に戻った。しばらくして母を看取るも、自分だけがもらった教育の機会に対する感謝と、兄弟への申し訳なさが錯綜した。それから数年後、男子を授かった。

14.1.2

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