« 人を含む多くの生命体は | トップページ | アクチニド化学を »

ニトロアレーンは

 医薬品化学や材料科学における合成前駆体として重要な化合物の一つである。ニトロ化は一般にアレーン出発化合物の電子供与性置換基のオルトあるいはパラ位に、パラダイスが如くに組込まれる。それに対して今回、ニトロ基がアレーンのメタ位に付加できる系が報告された[1]。これはC-H結合の直接官能基化でC-N結合をつくるために配向基を使った最初の例である。Ru3(CO)12を触媒に、Cu(NO3)2•3H2Oをニトロ基源として用い、様々なN-へテロ複素環あるいはオキシイミド置換のアレーンのメタ位をほぼ選択的にニトロ化している。反応では、触媒と出発化合物が結合し、オクタヘドラルRu中間体が形成する。ニトロ基はこの中間体のRu-C結合のパラ位で出発化合物のメタ位に付加する。ニトロ化基質が錯体から離れることでメタ誘導体が導かれる。研究者らはこの反応を使って医薬品中間体、治療に利用する候補薬や市販の医薬品を合成している。また得られた生成物は、さらなる変換反応の中間体としても利用できる。めた位への導入法が見〜た系である。

[1] Chemical & Engineering News, 2016 June 6, p. 9.

DOI: 10.1021/jacs.6b03402

16.6.26

|

« 人を含む多くの生命体は | トップページ | アクチニド化学を »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。