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メタンスルホン酸(MSA)は

 酸工業の世界では隙間市場で、みんなが好きまでいかない。それでもBASFはその最大供給会社で年間3万トンのプラントをドイツで稼働させている。またさらに新しいプラント製造を模索している。BASFの製造過程は、メタノールと、粉末硫黄からジメチルジスルフィドを導きさらにその触媒的な酸化でMSAを導く。別の製造会社であるArkemaはメチルメルカプタンのクロロ酸化を含む二段階過程を経ている。それらに対して今回Grillo社は新しいプロセスとして、メタンと三酸化硫黄との反応を達成しプラント製造することを明らかにした。反応は30–60 °Cで進行し圧力も穏やかである。MSAは、酸市場最大で水と三酸化硫黄から製造される硫酸とは違って、腐食性は無く容易に生分解され、毒性も問題になるほどではない、また電気メッキ、エレクトロニクス、工業洗浄、医薬品工業など、さらにつねにBrønstedとしても、高い効率、選択性、精製の容易さもあって利用されている。加えてGrilloは、メタンを燃焼以外に利用するという点にも着目しており、その酸化によるメタノールや酸化的カップリングによるエチレン製造も探索している。MSAのまさかの製造法である。

[1] Chemical & Engineering News, 2016 June 27, p. 27.

16.7.19

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