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共有結合が

 化学の基礎であるように、スイッチはエレクトロニクスの基礎である点、皆さん一致する。スイッチは電気を通し遮断する。一方で結合は分子をつくりそれをこわす。今回共有結合でジアリールエテンを二つのグラフェン電極に共有結合的につなげることで、結合解裂と形成のプロセスを利用した単分子スイッチが開発された[1]。頑丈なスイッチは室温でも働き一年以上安定である。分子が開いた状態では、ジアリールエテンのチオフェン部位の間には結合がなく分子は絶縁体として働く。ただし紫外線を照射すると二つのチオフェン環の間に結合が形成し、分子が電子を流すことを可能にしている。可視光は結合を解裂させ、もとの絶縁体に戻る。これまでジアリールエテン分子は知られていたものの、必ずしも可逆ではなく、時間が経つにつれて分解していた。分子スイッチは、相当に縮小化されてきた電子デバイスの要(かなめ)であり、それを叶えた成果である。

[1] Chemical & Engineering News, 2016 June 20, p. 5.

DOI:10.1126/science.aaf6298

16.7.6

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