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1959年の

 リチャード・ファインマンさんの講義では、原子を使ったデータのエンコードで驚くほど大量のデータを保存することができることが提唱されていた。今回それに一歩近づく系が報告された[1]。すなわち塩素原子を銅表面に配置させた書換え可能なデータ保存をする系である。これは今使われているハードディスクの500倍のデータである1 平方インチ当り500テラビットのデータを保存することができる。でもラビットはでない。これによって米国議会図書館全体にある内容が砂粒に匹敵するサイズに収まる。調製は塩素原子を銅表面に蒸発させて、それぞれのビットは塩素原子と空間あるいは隙間から成り、二つの相対的な位置が「1」あるいは「0」を示す。これまで同様のシステムが報告されていたけれど、それらは10 K以下に冷却する必要があるが今回のこれは77 Kでよく1000倍多いデータを貯蔵できる。またSTMと自動ソフトウエアを使ってデータを読み取り、書換えは塩素原子を押すだけでよい。今回の成果が直ちに保管技術を革新的に一新するものではないが、原子の隙間を使ったデータ貯蔵は、最も高密度になることは想像できる。ただし読み取りと書換えには1,2分を要するため、この点も解決すべき課題の一つである。データ貯蔵が頂上に向かっている。

[1] Chemical & Engineering News, 2016 July 25, p. 5.

DOI: 10.1038/nnano.2016.131

16.8.8

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