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強さと生体適合性のために

 チタンは、医療用インプラントのための金属としてプランされるようになった。今回さらにわずかな金をチタンに加えると、より良い材料ができることがライス大学のEmilia Morosanらのグループから報告された[1]。もろさはないMorosanらの新しい化合物であるβ-Ti3Auは、純粋なチタンや多くの合金鋼よりも4倍ほど硬い。この極端な硬さは、短いTi-Au結合と中にたくさん存在する価電子に、部分的には起因する。より硬い材料はいつも期待されるものの、「お硬いだけ」では生物医学への応用には不十分である。「生体適合性」も必須で、多くの硬いチタン合金はそうではない。それに対して幸いなことにβ-Ti3Auは、純粋なチタンよりもよりよくすり減り、より長寿命の材料に変わる。これらの特性のために、β-Ti3Auは様々な歯科用インプラントや接合部位の長寿命化を可能にする。さらに医療・掘削・スポーツ用品への新しい応用も見据えることができる。やっぱチタンに落ち着いたんや。

[1] Chemical & Engineering News, 2016 July 25, p. 10.

DOI: 10.1126/sciadv.1600319

16.8.10

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