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強い酸と塩基

 と言えば硫酸に水酸化ナトリウムが思い浮かぶ。これらの基質は確かに強くて腐食性もある。ただし研究者らが説明するように、酸と塩基の強さは一般には分子のプロトンへの親和性で測定される。これは分子が水素イオンにバインドしたときに放出されるエネルギーである。ただしこの測定では、水酸化物イオンが水溶液中で最も高いプロトン親和性を示し、それは1633kJ/molになる。一方で、何か起きそうな気相中では最も強い塩基はリチウムモノオキシドアニオンで、1782kJ/molのプロトン親和性を示す。そこで気相中でこれに競うことにして新記録を目指した研究者らは、コンピューターモデルを使い、最も強い可能性のあるアニオンでかつ調製するのに十分な安定性を持つものとして、多重の電荷を持つアニオンを探索した[1]。その結果標的として、ジエチニルベンゼンジアニオンが同定されて、これを質量分析計の中で、連続的にイオン化することで調製するプロセスが開発された。すなわちO-ジエチニルベンゼン異性体が最も強く、プロトン親和性は1843kJ/molであり、これは気相中でベンゼンを脱プロトン化するのに十分である。強塩基と共演している。

[1] Chemical & Engineering News, 2016 August 1, p. 8.

DOI: 10.1039/c6sc01726f

16.8.22

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