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多形

 (polymorphs)と呼ばれる異なる形に、材料や医薬品に応用したい化合物は、しばしば結晶化する。多形は、安定性、溶解度や他の特性も様々で、そのうちのある特定の多形が、あったっけい、ということが重要である。化学者はこれまで、機械化学的な製粉で、個別の液体を結晶化させると、個別の多形が得られると考えていた。この定説をテストするために研究者らはカフェインとアントラニル酸の1:1混合物200 mgをボールミルを使って結晶化させた。その際10–100μLの異なる液体を加えた。四つの液体(アセトニトリル、ニトロメタン、エチレングリコール、1,6-ヘキサンジオール)は添加量に関わらずそれぞれある多形を形成した。他の液体は、液体の量に依存した違った多形あるいは混合物を与えた。たとえば10から20μLノエタノールは多形IIを、40から60μLのそれは多形Iを形成した。さらに10μL1-ヘキサノール、1-オクタノール、1-ドデカノールは、これまでは脱溶媒和でしか調製されなかった多形IIIを与えた。同様の効果は単成分結晶でも起こりうる。この機構の解明は今後の課題だけれども、ナノ粒子の熱力学的安定化、多形の異なる成長機構、製粉条件による多形間の自由エネルギーの差によるものかもしれない。「他県だから多形も違う」とは記されていない。

[1] Chemical & Engineering News 2016 August 1, p. 7.

DOI: 10.1021/acs.cgd.6b00682

16.8.16

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