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ちょうちんのような

 殻で覆われた奇妙なオレンジフルーツであるホオズキ。人好きかはともかく科学者は長年興味を持っている。このフルーツは抗癌、抗炎症作用を示すステロイド型ラクトンであるウィタノリド(withanolides)を含む。地上絵とは関係ないものの、ナス科の植物は草食昆虫に対する防御としてウィタノリドを生産する。たとえばこれは昆虫の脱皮を妨害する。ただしホオズキを餌とするいも虫に対しては毒にはならない。今回この違いが明らかにされた[1]。すなわちウィタノリドは、いも虫の成長の一助になることに加えて、バクテリアの病原菌との戦いを支援する遺伝子の発現を活性化することでいも虫の免疫系も刺激する。これはこれまで研究されている別のすべての昆虫に対する化合物の効果とは逆である。すなわち植物がつくる抗草食昆虫化合物に単に反撃するために利用するのではなくて、昆虫は自分自身のために、ウィタノリドの抑制効果を活性化効果に変換している。その機構を昆虫は公開していないものの、後悔はしていない、と思う。

[1] Chemical & Engineering News, 2016 September 5, p. 12.

DOI:1 0.1038/ncomms12530

16.9.27

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