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大気中のエアロゾルは

 光を散乱させることで雲を形成する因子になったり、惑星を冷却させることができる。その前駆体の一つとして脂肪酸が加えられた。科学者は長年これらの分子は、光化学的に大気中を通る光に対して不活性で、大気化学の対象として待機しているとは考えていなかった。それに対して今回、もし脂肪酸が十分な濃度で存在すれば、大気中に関連のある波長で光化学的に活性であることが明らかにされた[1]。その濃度は水と空気の接点で存在しうる。ここではノナン酸を大洋の表面に浮遊する有機分子のミクロ層で見られる化合物の代表として使っている。希釈したノナン酸を半分だけ満たした反応器に照射し、溶液の上の気相でアルデヒドを検出した。量子力学計算をもとに、表面では脂肪酸が光を吸収し三重項状態に励起して分解、ヒドロキシルラジカルとアシルラジカルを形成するか、あるいは近接する分子から水素原子を引き抜く可能性がある。どちらの経路も科学的に活性な二重結合を含む化合物に至り、それらはオゾンあるいはヒドロキシラジカルと反応し、エアロゾルを形成しうる。ノナン酸もなんのその、光はそれを励起させる。

[1] Chemical & Engineering News, 2016 August 22, p. 9.

DOI: 10.1126/science.aaf3617

16.9.10

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