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Psidium Guajava

 和名バンジロウとも呼ばれる。グアバである。がばっと食する人もいるらしい。これが薬草剤として長年使われている。この葉っぱから抽出された天然物は、プシグアジアール Bを含み、それは肝臓ガン細胞に対しては毒性を示す。構造的には合成化学者の「合成したい気持ち」を大いに刺激する。歪みのある環に立体中心が埋め込まれ新しい化学も潜在する。そこで今回プシグアジアール Bの最初の全合成が報告された[1]。合成は単純なジアゾケトンから始まり15段階で完成した。分子のひずみのある縮環したトランスシクロブタン環部分を導くために、ウルフ転位と不斉ケテン付加を組合せたタンデム反応が開発された。これはこのコンビの初めての例である。これによって分子のシクロブタン部位を調製でき、その後のC-H官能基化の重要な配向基の組込みも同時に行われている。この戦略はトランスシクロブタン環を持つ他の分子でも利用することが期待されている。味あ〜るプシグアジアール合成でした。

[1] Chemical & Engineering News, 2016 August 8, p. 9.

DOI: 10.1021/jacs.6b07229

16.9.1

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