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葉っぱのような黄色の耳を持つ

 熱帯の白いコウモリ、広がった鼻も持つ。鼻持ちならないわけでも奇妙なだけでもない。ここには器官を黄色に色付ける色素を貯蔵する特別の能力が備わっていた[1]。この色素ルテチンは、カロテノイド族に属しとりわけ酸素ダメージから目の細胞を保護するのに有用な化合物である。ただしほ乳類のうち、この白いコウモリを除いては、ルテチンを含むカロテノイドをあまり蓄積できず、代わって身体全体にそれを分配し、ある特定の部位が酸素ダメージをうけるリスクを軽減している。そこでこのコウモリのカロテノイド貯蔵能力を研究することで、失明の一種である黄斑変性を避けるルテチンを使った新しい方法を、導くことができるかもしれない。さらにコウモリを飾る色素がルテチンであることを同定した研究者らは、ホンジュラスの白コウモリはカロテノイドの機能と代謝の研究を推進するために必要なモデルであるとしている。コウモリ研究には子守りも必要か。

[1] Chemical & Engineering News, 2016 September 19, p. 8.

DOI: 10.1073/pnas.1609724113

16.10.13

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