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二種類のモノマーを

 交互に連結する高分子合成は簡単な仕事ではない。それはあたかも男の子と女の子を幼稚園のクラスで交互に整列させるようなもので遅延もともなう。その中今回AB共重合体を導く単純な方法が開発された。今回の方法は開環メタセシス重合(ROMP)が基本である。触媒にはMoあるいはWと炭素との二重結合を含む。金属上の別の配位子は、かさ高い置換基を含み、これが二重結合の一方をより大きくブロックしている。反応に使われた二つのモノマーは、わずかに構造が違うトランス-2,3-二置換-5,6-ノルボルネンである。これらはどちらもエナンチオ的に純粋でありほとんど鏡像関係にある。触媒の金属−炭素二重結合がROMPを開始する場合には一方のノルボルネンのかさ高くない部位に接近する。これによって生成するメタラシクロブタン中間体は開環するにつれて触媒のキラリティが逆転する。そこで次に接近できるモノマーは別のもう一方のそれである。45通りの反応条件を試し、そのうちの9種類は常に90%の割合で、AB共重合体を与えることがわかった。今回のポリノルボルネンはこれまでのそれらとは明らかに異なり、マイクロエレクトロニクスや高性能高分子へのより緻密な応用も可能である。ノルボルネン、忘年会も近いか?

[1] Chemical & Engineering News 2016 September 19, p. 5.

DOI:10.1021/acscentsci.6b00200

16.10.9

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