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環状ペプチドを含む

 ペプチドは一般に細胞膜を簡単には通過しない。この特性のため、医薬品としての応用が制限されている。今回複素環を環に組込むことで環状ペプチドの薬としての可能性を引き上げる成果が報告された[1]A. Yudin先生とその友人らは、既存の反応を利用して、直鎖のペプチドを、複素環を含むペプチドミメティクスに組込んだ。この直鎖ペプチドの様々なアルデヒド、N-イソシアノイミノトリフェニルホスホランとの反応では、既知の環化反応では必要なペプチドを事前に活性化する必要はない。さらに15-, 18-, 21-, 24-員環で、1,3,4-オキサジアゾールやアミンを含むペプチドミメティクス大環状化合物も導かれた。高い細胞膜透過性と配座的に固定された構造が、生体利用性や治療に適用する場合の必要条件である。最終的には、細胞内のタンパク質—タンパク質相互作用の抑制剤として、ペプチドミメティクスを開発したいとしている。ホスホラン反応剤は市販であり、この大環状化反応は、他の合成分野でも利用されるだろうと述べられている。ホスホランがホームラン級の成果を導いた。

[1] Chemical & Engineering News, 2016 October 31, p. 8.

DOI: 10.1038/nchem.2636

16.11.25

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