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水に対して

 繊細な液相触媒を、疎水性の多孔質有機高分子の中に埋め込むことで、回避したい加水分解から保護できることが報告された[1]。水を排除した高分子骨格の中に触媒分子を包み込むことで、触媒の寿命を伸ばすことに加えて、利用できる反応の幅も増大する。研究者らは、ロジウムを埋め込んだ亜リン酸をもとにした材料を合成し、工業的に重要な反応である、オレフィンのアルデヒドへの変換についてテストした。亜リン酸ロジウム触媒は一般に、非常に活性が高いものの、P-O結合の加水分解で分解する傾向にある。超疎水性の亜リン酸(ありさんではないよ)をもとにした材料をつくるために、置換した亜リン酸トリフェニルモノマーを調製し重合した。ついで水をはじく多孔性高分子とロジウム前触媒とを組合せて、材料内で、亜リン酸部位にバインドしたロジウムを得た。この超疎水性材料は、水の存在下でも高活性で、一週間を超える期間14回利用しても活性を維持していた。対照的に、従来の不均一系、あるいは均一系ロジウム触媒は、数回の使用で失活し、しっかりはできていなかった。

[1] Chemical & Engineering News, 2016 October 24, p. 11.

DOI: 10.1016/j.chempr.2016.09.008

16.11.15

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