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乾いたコーヒーカップ

 特徴的な黒い筋が残る。これは水がどんなふうに蒸発するかに依存している。液体は液滴の中心よりも端のほうが速く蒸発し、ついで液体は中心から端に、浮かんだ粒子に沿って移動して、このロスを補充。それが端に退席せずに、堆積する。化学者は今回、小分子の化学反応とこのコーヒーリング効果を組合せて、蒸発している液滴から選択的に化合物を沈澱させる方法を開発した[1]。研究者らは、二つのアミン(AA')とアルデヒド(B)とからイミンを与える可逆反応に注目し、より溶解度の低いイミンABは、液滴の端に沈澱することを発見した。この沈澱は、平衡を移動させて、より多くのイミンABと、より少ないA'Bを導き、溶液中にはA'が優先して存在する。次に二つのイミンAA'、二つのアルデヒドBB'を組合せたとき、四つの生成物が平衡になるものの、そのうちABが先に沈澱し、反応の平衡がシフトしA'B'を与える。このような溶質の制御された沈澱は、インクジェットプリンティングや医療用診断など多くの応用が可能であるとのことである。液滴からの現象、素っ敵です。

[1] Chemical & Engineering News, 2016 October 24, p. 10.

DOI: 10.1002/anie.201606546

16.11.11

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