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炭素—炭素単結合は

 不活性であるものの、シクロプロパンやシクロブタンのそれは金属触媒を使って解裂させることができる。そこでは強烈な条件は無用である。一方でひずみの少ない、より一般的な5あるいは6員環を使った同様の変換はさらに難しい。その中アリール置換のシクロペンタノンのC-C結合を切断し、有機合成ではよく見られる合成のモチーフであり部品でもあるα-テトラロンを導く方法が報告された[1]。ここではRh触媒とN-複素環カルベン配位子とアミノピリジン共触媒を利用している。研究者らはまた、アリール置換のシクロヘキサノンをα-インダノンへも変換している。発見は偶然であるとDong先生は言う。当初は違った反応を目的としていたものの、わずかにできる副生成物の収率を向上させるために反応条件の最適化を行った。シクロペンタノンの3位に芳香環を組込むと1位と2位の炭素—炭素結合が活性化されてRhが挿入、ついで芳香環のC-H結合も活性化されて還元的脱離によって生成物に至る。「途方もなく素晴らしい変換反応、頑丈な炭素—炭素結合、炭素—水素結合を切断して、それらを交換、全く違った骨格を導いている」みたいにM先生がコメントされている。Dong先生ら、新しい合成の道具をシカゴで籠に入れられた。

[1] Chemical & Engineering News, 2016 November 7, p. 8.

DOI: 10.1038/nature19849

16.11.26

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