« 伸縮自在のエレクトロニクスを | トップページ | 菌類が »

β-ラクラムとして知られている

 ひずみのかかった環状アミドは、抗生物質ペニシリンや心臓病の薬であるエゼチミブを含む多くの重要な分子の骨格に含まれる。今回その合成に、脂肪族二級アミンと一酸化炭素を使い、C-H活性化と続くカルボニル化を含むプロセスが開発された[1]。反応は様々な官能基があってもこれらの影響を受けず、かなり複雑な分子でも提供できる。アミンは多くの医薬品に見られるため、化学者はこの方法を、すでに複雑になった合成の後半部分でのC-H結合官能基化としてこのプロセスを、労せずして利用できる。機構研究では、無水パラジウムを含む独特な経路が提案されている。Pd上のカルボキシラート配位子は、二級アミンをガイドし、無水錯体を攻撃、カルバモイル-Pd種が形成する。ついでC-H活性化が起こり、窒素とPdを含む五員環が導かれて、Pdの還元的脱離でβ—ラクタム生成物に至る。これまでβ—ラクタム環の構築は巧みな技で行われてきたが、今回の系は、相当に単純でエレガントな方法で、巻頭言にもふさわしい。

[1] Chemical & Engineering News, 2016 November 21, p. 8.

DOI: 10.1126/science.aaf9621

16.12.20

|

« 伸縮自在のエレクトロニクスを | トップページ | 菌類が »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。