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大気中の二酸化炭素を

 植物は、有用な炭素化合物に変換する。ルビスコと呼ばれている酵素がこれに関わっているものの、遅くて気まぐれである。まぐれで行っているわけではないものの、時間換算でCO2に変換すべきときの二割は酸素を固定している。そこで研究者らは合成生物系を構築し、植物よりも効果的に変換することを目指した[1]。まずはナデシコのプロテオバクテリウムからCO2固定酵素を取り出した。このクロトニル-CoAカルボキシラーゼ/リダクターゼと呼ばれる酵素は、ルビスコより20倍速くCO2を固定する。ついで人、植物、微生物を含む別の9つの生き物から16種類の酵素を選び、世界で最初の試験管内でのCO2固定サイクルを回した。新しく構築したCETCHと名付けた精巧なサイクルで、炭素が二つ組込まれたグリオキシル酸を最終生成物として得た。これはバイオ燃料や医薬品のような工業製品に変換可能である。今回の系は合成生物学上のブレイクスルーである。またCO2の上昇は課題であるものの、これは炭素源が豊富になることを意味している。次の段階としては様々な酵素が最適に作用できるようにすることである。ナデシコから仕込んだ系がよかった。

[1] Chemical & Engineering News, 2016 November 21, p. 7.

DOI:10.1126/science.aah5237

16.12.18

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