« 大気中の二酸化炭素を | トップページ | β-ラクラムとして知られている »

伸縮自在のエレクトロニクスを

 つくるいくつかの方法がある。その一つは、本質的に伸縮自在の材料を使うことである。この方法では、材料作成により多くの作業が必要になるものの、より高い機械的な安定性と、より簡単な製造が期待できる。その伸縮自在の半導体高分子をつくるために今回研究者らはまずジケトピロロピロール(DPP)ユニットを含む高分子を使った。DPPに含まれる多くの炭素—炭素二重結合が高分子を結晶で硬いものにした。わずかに流動性を持たせるために、二重結合が少ないものものの、DPPの電子特性と同等のものを次につくった。ついで水素結合が可能な2,6-ピリジンジカルボキシアミドを組込み、伸縮性を持たせた。この高分子を引き延ばしたとき、これらの結合が切れることで機械エネルギーを吸収する。引張りの力をゆるめると結合が再び形成された。引き延ばしを1000回繰返したとき、苦楽を共にした材料にクラックが入りサイズが二倍になった。ただし、これを溶媒蒸気に触れさせて150 °Cのホットプレート上で加熱してやると、ほとんど完全にもとの状態に戻る。研究者らは、これで肘や足関節に装着できるトランジスタを組立てた。次は、ここへのセンサー組込みでディスプレイをつくることを目指している。伸びる材料にビールで乾杯。

[1] Chemical & Engineering News, 2016 November 21, p. 8.

DOI:10.1038/nature20102

16.12.19

|

« 大気中の二酸化炭素を | トップページ | β-ラクラムとして知られている »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。