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アクチニド結合の

 共有結合特性はランタニドよりもむしろ遷移金属に近いという多くの証拠が報告されてきた。今回この共有結合性を見積るためにパルスEPRを使った直接測定の結果が報告された[1]。金属の不対電子と金属のゼロではないスピンを持つ核とのいわゆる超微細結合定数によって共有結合性が見積られる。ただし昔のEPR技術ではシグナルは明らかにできず、暗くなる結果である。それに対してより新しいパルス法を、シクロペンタジエニルアニオン(Cp)から導かれるリガンドを有するトリウム(Th)(III)とウラン(U)(III)錯体に適用した。ThU錯体のコンピューター分析は、これらは類似であり弱い共有結合を有していることを支持していた。それに対してEPR測定は、これら二つは異なっており、U-Cp結合の共有結合性のほうがTh-Cp結合のそれよりも強いことを示していた。さらに予想外にもTh錯体は周期表の反対側まで行ってるみると、そこにあるランタニドであるイッテルビウム錯体に非常に似ていた。この正解を導く成果は、明確に定義された錯体の系統的な化合物群に関する新しい実験的なデータの必要性を示している。

[1] Chemical & Engineering News, 2017 January 9, p.8.

DOI: 10.1038/nchem.2692

17.1.31

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