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核磁気共鳴スペクトルは

 高分解能でなくてはならない。NMRシグナルを大きくする方法の一つは、動的核分極(DNP)を利用することであり、ここではマイクロ波照射で、スピンの分極が安定ラジカルの電子から対象とする核スピンに移動する。今回この方法を使って室温の13C NMRスペクトルのシグナル強度を、共同で、2~3倍向上させることができた[1]DNPは歴史的に固体NMRでは有効だったものの液体では課題も多かった。液体中での分子の動きが、高磁場におけるスピン分極の邪魔になると考えられてきた。そのため低温でラジカルを分極させてサンプルを温める方法もあったけどスキャンの回数に制限もあった。それに対してここでは偏光子としてニトロキシドラジカルが使われている。研究者らは、ラジカル電子スピンの分極が効率的に飽和できる条件などを最適化し、CCl4CHCl3さらにはピルベートやアセト酢酸エチルのような生体関連分子の格段に改良されたスペクトルを得た。数秒内 の繰返し実験で、シグナルが平均化し、よくなるのであった。

[1] Chemical & Engineering News, 2017 February 20, p. 8.

DOI: 10.1038/nchem.2723

17.3.13

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