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平面四角形

 あるいは八面体の無機錯体では、強い電子供与性配位子はお互いに、トランスに位置するよりもシス配置を好む。この難しいなぞはともかく、いくつかのアクチニド錯体では、強いドナー配位子がトランスに位置するものがある。今回の結果はこれがそれほど珍しくはないことを示していた [1]。これまではUO22+のような堅い配位子を有する直鎖の高原子価アクチニル錯体でしかトランス配向は観測されていなかった。それに対して研究者らは、Ce(IV)U(IV)Th(IV)のビスカルベン錯体でC=M=C骨格と極端に短いC=M結合を有するものを合成した。このトランス配向は、ランタニド5pとアクチニドの6p軌道が電子を4f5f軌道に移動できて、電子の穴が形成し、そこがシス配位子よりトランス配位子からのほうが、電子が充填されやすいことに起因している可能性が高い。この現象はfブロック錯体の構造と反応性で明らかにされている以上のより広い役割を果たしていると提唱されている。

[1] Chemical & Engineering News, 2017 February 27, p. 11.

DOI: 10.1038/ncomms14137

17.3.24

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