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白金を含む

 医薬品は、様々なタイプのガンの治療に使われている。その中、カルボプラチンやオキサリプラチンが、古くからあるシスプラチンが引き起す副作用や治療の困難を避けるために開発され、これらはDNA損傷応答を引き起こすことで細胞を殺すと考えられてきた。ただしオキサリプラチンは、普通ではない副作用プロファイルを示し、他の医薬品ではほとんど効果のないガンに対しても作用する。そのためその作用機構は他とは違うと研究者らは考えた[1]。そこで細胞死のシグナル経路で、既知のあるいは役割を担っているかもしれない遺伝子を標的としてRNA干渉が使われた。結果はあかんでしょうではなくて、DNA損傷を通した細胞死ではなくて、オキサリプラチンはリボソームの生物発生ストレスを引き起こし、それで細胞は大量のタンパク質翻訳をし、タンパク質生産が正常に作用しなくなることがわかった。またわずかな悪循環の中で、リボソーム生物発生ストレスが細胞をさらにオキサリプラチンに敏感にさせていた。置き去りにされぬように学びましょう。

[1] Chemical & Engineering News, 2017 March 6, p. 11.

DOI: 10.1038/nm.4291

17.3.30

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