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原油は

 様々な莫大な数の化合物の混合物で、質量分析などによる成分分析ができない。そこで油を飽和、芳香族、樹脂、アスファルテンに分けて分析する方法が行われている。ただしこれは分子の溶媒に対する溶解度をもとにしており、多くの種類のわからない化合物が、それぞれの成分に残ったままである。それに対してここでは、触媒毒になり従来法では分析が難しい窒素、硫黄、酸素を含む極性化合物の混合物を分けることができる方法が提供された[1]。この方法は、市販のイオン交換樹脂とシリカをつめた複数のカラムを使う比較的単純で、あかんことはない、安価な方法である。分離カラムを正しい順番で配列し、原油を、極性を徐々に上げた溶媒で流すことで、官能基がそれぞれのカラムにどの程度留まるかに依存して分子が単離される。これによってスルホキシド、キノリン、カルバゾール、フルオレノンなどが主成分のフラクションを得ることが出来た。またこれまでは知られていなかったチオキサントンの存在も明らかになった。この分離によって今後、パイプラインの腐食やつまりに対して、ずばり対応できる方法も提供されるであろう。

[1] Chemical & Engineering News, 2017 March 13, p. 8.

DOI: 10.1021/acs.analchem.6b04202

17.4.5

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