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親しみを込めて

 クマムシと呼ばれている緩歩動物は、微細な八本足を持ち、乾燥、凍結、高圧、放射線暴露、さらには真空空間のような、極限環境でも、苦言を呈せずに、生き延びることで有名である。その中、乾燥でも生き延びる鍵が、天然変性タンパク質(IDPs)である可能性が報告された[1]。研究者らは、水和したあるいはゆっくり乾燥させたクマムシの遺伝子発現を比較した。その結果、ゆっくりと乾燥させた生き物は、数種類のIDPsに対する遺伝子を発現していた。それらは明確に定義された三次構造を持っていないが、この遺伝子発現が乾燥条件でも生き延びるのに必要であった。研究者らは、バクテリアと酵母の中でもクマムシIDP遺伝子を発現させたところ、タンパク質は、これらの有機体の中でも、乾燥を許容できる力を引き出していることがわかった。このことから、乾燥するクマムシ細胞の中では、無定形の硝子状態のマトリックスをIDPsが形成して、これが別のタンパク質を変性や会合から保護していることが提唱されている。この提唱っていいでしょう。

[1] Chemical & Engineering News, 2017 March 20, p.9.

DOI: 10.1016/j.molcel.2017.02.018

17.4.19

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