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大気中のCO2の

 上昇で大洋のpHの値が小さくなる。でもわからないのは、大洋の酸性化がどのように海洋生態系に影響するかである。窒素固定は大気のN2がアンモニアや別の分子に変換される工程で、これによって生き物が利用できる栄養素が供給される。海洋生態系ではN2固定の50%をシアノバクテリアであるトリコデスミウムが担っているが、それに対する酸性化の影響については以前、矛盾する結果が得られていた。今回、その矛盾は培養基の汚染によるもので、大洋の酸性化はトリコデスミウムの成長を妨げ、窒素固定も低下することが示された[1]。研究者らは以前の実験を繰返し、培養基の中の毒性の金属やアンモニウムが、結果に影響することを明らかにした。さらに今回、もし他の変数が一定であれば、CO2レベルの上昇でトリコデスミウムの成長と窒素固定は増加すること、ただしCO2の増加に伴うpHの低下(より酸性になる)がある程度以上になると、全体としてバクテリアの成長と窒素固定も低下してしまう。トリコデスミウムのとりこです、がよい。

[1] Chemical & Engineering News, 2017 May 1, p. 10.

DOI: 10.1126/science.aal2981.

17.5.23

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