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オレフィンは

 香料、天然物、医薬品のような有機化合物で、重要な成分である。そこで二重結合を分子に組込む方法がたくさん報告されているが、それらの多くは30年以上前に開発されたものである。その中今回オレフィンを有機化合物に組込む新しい方法が報告された[1]。脱カルボキシル化アルケニル化として知られる反応は、よくあるアルキルカルボン酸からやりきることになる。まずカルボン酸を酸化還元活性なエステルに変換する。ついでエステルはニッケルあるいは鉄触媒存在下、アルケニル亜鉛反応剤の求核攻撃を受ける。全体のプロセスは、一つの容器内で起こり、モノ、ジ、トリ、さらには四置換オレフィンをつくるのにも使える。反応はまたオレフィンの配座制御も素晴しい。これはオレフィンメタセシスの場合のように、C-C結合形成段階で配座が決まるのではなくて、アルケニル亜鉛反応剤の配座に依存するためである。この反応を使ってプロスタグランジン(+)-PFG2αを含む60種類以上のオレフィンが合成されている。まさに豪勢である。

[1] Chemical Engineering News, 2017 April 24, p. 8.

DOI: 10.1038/nature22307

17.5.20

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