« メノポーズは | トップページ | 惑星探査機キュリオシティーは »

均一系遷移金属錯体に

 触媒活性を持たせるにはジャンプスタートが必要である。そのため銀塩あるいはホウ素化合物のようなルイス酸活性剤を加えて、触媒金属上の配位子が除去される。この状況を回避するために今回、アンチモンルイス酸性部位が白金に直接連結した触媒が設計されて、自己活性触媒系が構築された[1]。研究者らは電子不足な典型元素化合物の合成、アニオンバインディングやレドックス特性の解明を行っている。SbPt錯体の合成を行っていたところ、Sbが様々な配位数をとる特性(coordination noninnocence)を見出し、これによってSbにはトリフラートのような弱い配位力のアニオン、塩化物イオンのような強いアニオンのいずれも配位できる。そこで新しいSb-Pt錯体では、求核的な基質が求電子性白金の反応性部位に接近した時にこの特性が発揮される。すなわち白金からの塩化物イオンのSbへの移動がPtの反応性部位を開放し、Ptが触媒的に活性になる。このSb-Pt錯体は、エンイン環化、プロパルギルアリールエーテルのヒドロアリール化を、塩素を引き抜くための反応剤を加えることなしに触媒することができた。アンチモン研究の一門からでした。

[1] Chemical & Engineering News, 2017 May 29, p. 11.

DOI: 10.1021/jacs.7b03287

17.6.24

|

« メノポーズは | トップページ | 惑星探査機キュリオシティーは »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。