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ハロゲン化アルキルは

 合成化学者にとって、頼りになる出発の反応剤である。とりわけヨウ化アルキルが高く評価されているが、これは最も弱い炭素—ハロゲン結合を有しているためである。一方でヨウ化アルキルは熱力学的には好ましくなく、これをつくる便利な反応は多くない。その中今回、C-H結合の直接ヨード化を可能にする新しいN-ヨーダミドラジカル前駆体が開発された[1]。この成果はC-H活性化の化学に関する経験と、反応性窒素中心分子の開発の経験が組み合わさって生み出されたものである。反応機構ならびにスペクトル的な研究は、光活性化を受けたヨード3,5,5-トリメチルヒダントインが今のところ、C-H直接ヨード化を実現できる唯一の化合物であることを示していた。実際にN-ヨーダミド反応剤が、直鎖ならびに脂環式アルカンのC-Hヨード化に利用されている。ベンジル位のヨード化も可能で、これまではなかったWohl-Ziegler反応のヨウ素版でもある。N-ヨーダミド、用度係にも常備したい、だみどすか?

[1] Chemical & Engineering News, 2017 May 22, p. 9.

DOI: 10.1021/acs.joc.7b00557

17.6.13

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