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連続フロー化学では

 分子がバッチ式ではなくて、連続過程でつくられていて、実験室レベルでは広まりつつある。一方で工業界での拡大は比較的遅かった。その中化学療法治療薬候補であるプレキサセルチブモノ酪酸一水和物の連続製造プロセスが報告された[1]。労せずしてできたわけではないこの系は、GMP[2]を満たしそれぞれのステージが品質制御系になっている。ここでは化合物を24 Kgだけつくる必要があったため、連続製造が採用された。バッチ式での医薬品候補の製造は、化合物が細胞毒性を示す可能性もあるために、終了後かなり念入りに清掃しなくてはいけない。それに対して、フロー系ではそれほど大きなコストもかからない。またロケット燃料にも使うヒドラジンを含む過程の危険性も回避できるし、一般に連続系では一度に使う量が多くはなくて高温・高圧でも利用可能である。これがファインケミカルや医薬品製造へのフロー製造の拡大を促すことが期待されている。大風呂敷ではなくて、実際に動き出したフローです。

[1] Chemical & Engineering News, 2017 June 19, p. 7.

DOI: 10.1126/science.aan0745

17.7.5

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