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メントールの香りのする

 口内洗浄液は感覚ニューロンにある冷たさを感知するイオンチャネルを駆動し、冷やっとする感覚を引き起す。それに対して、より冷やり感の高い化合物が発見された[1]。ただしヒアリからではなくて、ナツメグから単離された。L-メントールは、ミント由来で天然由来の冷やす化合物の王様であり、咳止めドロップや化粧品のような製品に添加されている。ただしメントールは低濃度の場合には、その効果は弱く寿命も短い一方で濃度が濃すぎると炎症を引き起す。そこで天然由来の別の冷やす化合物を発見するために、様々な植物や香辛料からの抽出物について、TRPM8と呼ばれる冷たさを感知するイオンチャネルを活性化する能力があるかどうかが探索された。多年に渡る研究を丹念に続けた結果、ナツメグからの化合物を見つけた。それはネオリグナンとして知られている植物分子であり、L-メントールや合成品であるイシリンの30倍の高い活性を示す可能性がある。またナツメグ化合物はTRPM8に対してL-メントールとは異なる部位にバインドするためにそれと相補的に利用できる。口内洗浄液として30秒間使ったところ30分は冷やり感が持続し、これはL-メントールの持続時間が10分であることとは対照的であるが、L-メントールの冷やりの初期レベルに到達するには5分程度必要だった。ナツメグ、夏をめぐる展開になるでしょうか。

[1] Chemical & Engineering News, 2017 July 7, p.3.

DOI: 10.1021/acsmedchemlett.7b00104

17.7.19

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