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大環状化合物を

 つくる方法を工夫することは、医薬品開発で使われるDNAでコードされたライブラリーの多様性を増大させ、確かな医薬品候補を迅速に検査し同定できることにも貢献できる[1]。そのようなライブラリー構築では、短い独自なDNA配列で標識された低分子の間の反応を促進し、莫大な数の生成物をつくりだし、それらはさらに独自のDNA配列でタグづけされる。ここではDNAはバーコードのように働き、個別の医薬品標的に旨くバインドする化合物が同定される。ただしこれらのライブラリーには環状化合物は含まれていなかった。それは閉環反応に対して必須である遷移金属触媒が電荷を持ったDNAの骨格にバインドしてらせん構造が崩れてしまう可能性があったためである。それに対して今回DNAタグをマグネシウムイオンで保護してタフにすることで、様々なDNAでコードされた複素環や大環状化合物がRu触媒閉環メタセシスで合成された。マグネシウムイオンはマグネットの如く、ぐねっとしたDNAのすべてのバインディングサイトをカバーしているために、RuDNAではなくて基質とのみ反応していると考えられている。

[1] Chemical & Engineering News, 2017 July 17, p. 10.

DOI: 10.1021/acs.bioconjchem.7b00292

17.8.7

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