« 熱や光に代わって | トップページ | 真珠層の小さな塊である »

非効率的に

 集まった分子の枝を持つ高分子、この透過性の高い材料が、大きなスケールでの空気中のガス分離、バイオガス精製、炭素捕捉のための新しいタイプの膜になり得る[1]。ガスを分離する方法の一つは、極低温蒸留で空気を冷やし液化してそれらの沸点ごとに分離する方法だけど、エネルギーを必要とする。いくつかの膜をもとにした技術も市場にはあるが、一般に高分子フィルムはそれほどガスを透過しないため分離に時間を要する。例外的にポリ(トリメチルシリルプロピン)(PTMSP)フィルムは、ガス透過性が他の高分子より数十のオーダーで高いものの異なったガスの識別があまりできないこと、内部がガスで壊れる傾向もあった。その中今回、堅い二環性トリプチセン(Trip)ユニットを完成させ、そこから嵩高いテトラメチルテトラヒドロナフタレン(TMN)部位との間で多孔性の高分子を作成し二次元のリボンの形をした鎖が導かれた。コンパクトな3-Dネットワークを形成しないこれは、固有の微細構造を持つ高分子(PIMs)と呼ばれている。ついでこれらを組合せてPIM-TMN-TRIPPIM-TMN-SBIの膜をつくり、CO2/CH4CO2/N2や別のガスのペアの透過性と選択性を試験した。その結果従来のものより、分離能、耐久性の面で優れていた。またぎこちないパッキングによってできた、小さな孔(0.7 nm以下)が選択性を、また大きな孔(0.7-1.0 nm)が透過性を向上させていた。「透過性をどうかせい」に、膜が上手く答えている。

[1] Chemical & Engineering News, 2017 August 7, p. 6.

DOI: 10.1038/nmat4939

17.8.30

|

« 熱や光に代わって | トップページ | 真珠層の小さな塊である »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。