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葉っぱや他の表面に

 くっつくためになめくじは、目くじらも立てずに、粘着性のある粘液を分泌する。技術者らはこのナメクジの分泌物を使って、市販の外科手術用の糊よりもかなり強い合成接着剤を開発した[1]。傷や手術後の切り口を閉じるために医者はときどき、組織をつなげるための糊を使う。ただし生物組織は湿っていて形も奇妙で動くために、時に接着は難しい。その中、ある種のナメクジからの粘液の材料特性の分析に関する論文が研究者らの目にとまった。粘着性のある粘液は主に二つの成分からなる。静電相互作用と共有結合を通して粘液が表面へ接着するのを助けるポリカチオンとストレスを吸収して分散させる強固な母材である。この組合せによってナメクジは、雨風、腹のへった鳥のくちばしのような力に抵抗し表面に強く留まることができる。これをまねるために、ストレスを分散できる母材を、交差連結した高分子、ポリアクリルアミドとアルギン酸塩からつくった。この母材をポリカチオンであるキトサンでコートし、接着表面とした。豚の肌、肝臓、心臓、軟骨での試験の結果は、それがシアノアクリレートやCoSealと呼ばれる外科手術用の封止剤よりも強いこともわかった。特に肝臓を封止し止血できる点で優れている。接着の傑作で、決着したい。

[1] Chemical & Engineering News, 2017 July 31, p. 8.

DOI: 10.1126/science.aah6362

17.8.23

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