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肌に張り付けて

 身体の電気信号を伝えるエレクトロニクスは、補綴の感度を改善し、医者が患者の実際のシグナルをモニターする一助になる。ただし現状この目的に利用されている電極は、空気をトラップしたり肌から汗が出たりして、長い時間使っていると肌に炎症を引き起こす。これではいかんでしょうと今回研究者らは、電気信号を中継する金ナノメッシュで柔軟かつ通気性のあるものを開発した[1]。研究者らはまず、生体適合性のあるポリビニルアルコール(PVA)のナノファイバーを電気的に紡ぎ編み込んでメッシュを作成した。ついでその先を70~100nmの厚さの金の層でコートした。このメッシュを人の肌に使った時には、それに水をスプレーしてPVAを溶解させて数十ナノメートルの接着層をつくり、その場所に金の導体を固定した。PVAの水溶性のために、これは簡単に取り除くこともできる。ナノメッシュは肌の不規則性,指紋やしわにも順応できて、しかもガスや水も浸透する。またその薄さにも関わらず、指関節の上の肌の伸縮と同様な伸び縮みも可能である。これを使って温度や圧力の電気信号を伝達させることに加えて、屈曲する筋肉からの電気信号を肌から直接得ることで、筋電図検査もできる。ナノメッシュも、夏の梅酒もいい。

[1] Chemical & Engineering News, 2017 July 24, p. 5.

DOI:10.1038/nnano.2017.125

17.8.10

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