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合成フッ素化学は

 過去10年の革新的な展開によって十分に成長してきた。それでもフッ素原子やフッ化メチル基を有機化合物に付加させてフッ化エチル基を構築する基本的な方法に欠けていた。その中今回テトラフルオロエチレンを用いることによってこれを解決する便利で安全な方法に至った[1]。テフロンCF2=CF2は、むろん最も重要なバルク工業フッ化化成品である。ただしこの発がん性が疑われる爆発性のガスを取扱うための特殊な装置も必要であるために、アカデミアの合成研究チームでは通常は利用できない。それに対してここでは、市販のフッ素化反応剤であるMe3SiCF3から温和な条件でジフルオロカルベンを発生させて、その二量化でCF2=CF2を導く方法が開発されている。連続反応系で、最初のチャンバーでヨウ化ナトリウムを使ってMe3SiCF3CF2=CF2に変換し、隣のチャンバーに移動させて求核剤、親電子剤と反応させた。この方法によって、アリールやヘテロアリールヨージドのペンタフルオロエチル化、アリールヨージドのアリロキシテトラフルオロエチル化などが行われている。人望厚いJinbo Hu先生らの成果でした。

[1] Chemical & Engineering News, 2017 July 24, p. 9.

DOI: 10.1002/anie.201705734

17.8.21

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