« 大岡山駅を降りて | トップページ | アルキル化合物は »

世界の大洋には

 40億トンのウランが含まれ、それは数世紀に渡って原子力発電を可動させることができる量である。ではどうやって広大で深い青い海から3.3 ppbに薄められたウランを取り出し、売るようにするかが課題である。化学者は高分子材料を開発し、ウランでは、高分子の中の窒素と酸素官能基が、ウランイオンに選択的にバインドするポリ(アルドキシム)からつくられる収着剤に焦点が当てられていた。ただし新しい研究は、この化学の微妙な点を明らかにしている[1]。ポリ(アルドキシム)は実際には、ウランイオンよりもバナジウムイオンによりよくバインドする。この結果はウランを海水から取り出す、より優れた材料開発が必要であること、さらにバッテリーで利用されているバナジウムやリチウムのような金属を、環境を破壊する陸から採鉱するよりも、海から採鉱する一助にもなることを示していた。研究では、滴定とX線スペクトル、コンピューターシミュレーションの結果から、ポリ(アルドキシム)の環状イミド-ジオキシムユニットは、UO22+よりもV5+にバインドすること、また直鎖のアルドキシムユニットは、V5+にはバインドせず、UO22+にバインドすることも分かった。収着剤に執着、祝着至極。

[1] Chemical & Engineering News, 2017 November 27, p. 6.

DOI:10.1038/s41467-017-01443-1

17.12.12

|

« 大岡山駅を降りて | トップページ | アルキル化合物は »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。