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重炭酸塩

 絨毯とも縁があるかもしれないHCOO3-は、様々な抗生物質の作用を向上あるいは減少させる[1]。たとえばテトラサイクリンの場合、細胞に入り込むかどうかはバクテリアの膜のpH勾配に依存している。細胞外のテトラサイクリンをプロトン化し中で脱プロトン化される、と取込みと保持が促進されると考えられている。そこに重炭酸塩があるとpH勾配が減少、プロトン化の程度も小さくなって取込みが低下する。これとは逆に重炭酸塩は多くのアミノグリコシド抗生物質の有効性を向上させた。重炭酸塩によってpH勾配が減少すると細胞はイオンを、膜を通して移動させて電荷分布が広がる。アミノグリコシドはこの電荷の違いによって、バクテリアの細胞膜を効果的に通過し細胞に入りこむことができる。さらに身体の中で天然に見られる抗菌性ペプチドに対する重炭酸塩のインパクトも明らかにされた。それをペプチドであるインドリシジンに加えると、体外で大腸菌の成長を抑制するのに必要なペプチドの量が、100 μg/mLから1μg/mLに下げることができた。

[1] Chemical & Engineering News, 2018 February 5, p. 7.

DOI: 10.1021/acsinfecdis.7b00194

18.2.23

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