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メタノール脱水素

 (MDH)酵素は、メタノールをホルムアルデヒドに、高速で変換する[1]。これはメタノール代謝の鍵段階である。その酵素にはピロロキノリンキノン補助因子を含み、通常これがカルシウムにバインドしている。それに対して火山で見つかった菌[2]では、ランタニドイオンがいることがX線構造解析より明らかにされている。そこでランタニド-MDH錯体の働きを理解するために研究者らは、酵素よりも取扱いが簡単なモデル化合物を開発した[3]。補助因子は様々な方法で金属イオンにバインドするため、ここではピロールやカルボン酸部位がなくて、嵩高いシクロヘキシル基を持つ従順な代役を採用した。得られた錯体は、こちらもメタノールの便利な代役であるベンジルアルコールをアルデヒドに変換することができて、触媒的に酸化剤、塩基として働いていた。DFT計算の結果は、ヒドリド転位を含むことや、ランタニドイオンが鍵中間体への活性化障壁を下げていることを示していた。なお配位子からの電子受容性がランタニドのほうがカルシウムより高いことがよいらしい。モデル化合物がもう出る頃だったかな。次は神社へ。

[1] Chemical & Engineering News 2018 February 12, p. 3.

[2] 村井君のブログ、18.3.5

[3] DOI:10.1111/1462-2920.12249

18.3.6

 

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