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α-アマニチンは

 シロタマゴテングダケによって生産される双環性のオクタペプチドで、史上最悪のペプチド毒の一つである。一方でこれを抗体医薬として利用するための探索も行われていた。その中今回実際的な合成法がなかったα-アマニチンの新しい合成法が開発された[1]。ここでは以下の三つの課題の解決がポイントだった。まずはオキシインドールに容易に変換されてしまうデリケートな6-ヒドロキシトリプトチオニンの交差連結の合成で、ここではボロン酸エステルをトリプトファンに組込むことによって達成し、フッ化環化反応の後にそれを除去した。二番目は(2S,3R,4R)-4,5-ジヒドロキシイソロイシン基のエナンチオ選択的な合成で、ここはStreckerアミノ酸反応を使って克服している。最後は正しい立体化学を有するスルホキシドの合成で、嵩高い酸化剤と適切な溶媒選択で達成している。ただしスルホニル基は毒の活性には影響がないものの、それは化合物の空気酸化を抑制している。今後は抗体医薬への展開を見据えている。先はテングだけが知ってんぐ。

[1] Chemical & Engineering News, 2018 April 2, p. 7.

DOI:10.1021/jacs.7b12698

18.4.21

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