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ノスカピンは

 1960年代より使われている風邪薬である。前臨床試験は、それは比較的副作用も小さくて、ガン細胞も死滅させることも示していた。ただしそれはケシ植物から得られるが、それはけしからん。ケシからはモルヒネも得られるために保護が必要である。ノスカピンの化学合成は段階が多すぎて実際的ではない。そこでより良い方法を提供すべく研究者らは、25の植物、バクテリア、哺乳類の遺伝子、六つの改変したイースト菌の遺伝子で、イーストを遺伝子工学で操作した[1]。七つの遺伝子は、酵素がイーストの小胞体膜に入るためであり、これによって折り重なり、適正に作用するが、最も難易度の高い段階だった。このイースト法を実用化するには、2から3のオーダーでノスカピン製造を達成する必要があるが、大スケールのバイオ反応容器に移すことで100倍程度にできると信じられている。イーストは通常グルコースを食べるが、代わりにチロシンを与えると、ノスカピン前駆体であるレチクリン誘導体が得られ、これも医薬品候補である。このイースト、いい〜すと思います。

[1] Chemical & Engineering News, 2018 April 9, p. 12.

DOI: 10.1073/pnas.1721469115

18.4.29

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