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ニュージーランドの洞窟

 退屈どころか、ここにいるユニークなツチボタルが、天井や木の枝に点在し、不気味な青緑色の光を放ち、旅行者を引きつけている[1]。この異彩である光の一切が調べられた。その結果、蛍や他の生物発光する生き物と同様に、ツチボタルの光もルシフェリンと呼ばれる低分子の酸化によって生じ、この反応はルシフェリン酵素によって触媒されている。ただしこの生き物独自のルシフェリンを同定することは容易ではなかった。研究者らは分析に十分な材料を集めて、クロマトグラフィー、質量分析さらにはNMRスペクトルで解析を行った。すなわち単離したルシフェリンから二種類の前駆体であるキサンツレン酸とチロシンが発光に関わること、またこの前駆体の組合せはニュージーランドのツチボタル以外では見られていないこともわかった。そこで現在それらからつくられるルシフェリンそのものの構造同定が行われていて、生物発光を使った疾病追跡へ応用することも目論まれている。ツチボタルの発光のツボに至る。

[1] Chemical & Engineering News, 2018 March 12, p. 14.

DOI: 10.1038/s41598-018-21298-w

18.4.9

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