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炭素—炭素結合を形成・切断できる

 酵素は引く手あまたの生触媒である。その中今回、ミルクから来る最も豊富なタンパク質であるβ-ラクトグロブリンが、α,β-不飽和アルデヒドのレトロアルドール反応を触媒することが報告された[1]。このミルクタンパク質はすでにアルドール縮合反応を触媒することが同じ研究者らによって明らかにされていた。さらに別のグループが設計したレトロアルドラーゼと活性部位が類似であったことから、レトロアルドール活性もあることを類推していた。実際酵素は疎水性のフェニル基やナフチル基を有する場合に高いパフォ—マンスを示すことから、親水性の基質で高効率な反応性を示す酵素と相補的に利用できる。現状では触媒回転数が低いものの、乳製品製造工場では毎日多くの乳清が廃棄されていることから生触媒として容易に利用できるために、さらに他の反応触媒としての探索の価値もある。魅力的なミルク由来の酵素である。中身も濃そうかなあ。

[1] Chemical & Engineering News, 2018 March 19, p. 9.

DOI: 10.1039/c8ob00139a

18.4.16

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