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硫化銀である

 α-Ag2Sが有望な電子特性を有するだけでなく、室温で延性を示す最初の無機半導体であることが報告された[1]。遠征しなくても出会ったこの偶然の発見は、粉末X線回折のためのα-Ag2Sサンプル調製の際に、粉末を作成しようとしたところ、金属のように変形したことに由来する。そこで材料の圧縮、曲げ加工、伸ばしに対する応答を試験した。その結果典型的な半導体と比較して、伸長に対しては4%、圧縮に対しては50%以上も、より変形することがわかった。バルクのα-Ag2Sや数百ナノメートルのフィルムは、バンドギャップ、電子移動度、電気抵抗などの電子特性がほとんど変わることなく、数回曲げることができた。すごいことにそれは有機半導体よりもかなり高い電子移動度を示し、様々な柔軟な電子デバイス応用が期待される。DFT計算によれば、室温では、しわのある多層で配列し、ある層の硫黄原子が次の層の銀原子と結合していた。さらに層がずれるとひと組の硫黄−銀結合が徐々に弱くなって、新しい硫黄−銀結合が形成していた。硫化銀、カキ〜ンと課金されるかなあ。

[1] Chemical & Engineering News, 2018 April 23, p. 8.

DOI: 10.1038/s41563-018-0047-z

18.5.13

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