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重合と解重合を

 繰り返し行うことができるポリマーは、リサクルできて、プラスチックのライフサイクルや化学原料使用の抑制など、様々な波及効果も大きい。その中研究者らは数年前、それまでは適さないとされてきた糖鎖から合成できるγ-ブチロラクトンの開環重合に成功した。ただし反応が-40 °C以下でなくてはならないため工業的には適さない。反応を改良すべく考えあぐねていたところ、日本の研究者らが、γ-ブチロラクトンがトランスで縮環したシクロヘキサンを合成し重合させていたことがわかった。その反応では期待のポリマーは合成されていなかったが、このアイデアをヒントに先の研究者らは、縮環の位置を置き換えた3,4-T6GBLと呼ばれるモノマーを設計した[1]。モノマネではない。その結果、少量の触媒を利用することで環状、鎖状のポリマーが出来上がった。しかも反応は溶媒なし室温で進行した。さらに超高分子量のポリマーなども合成された。一方、材料の解重合は熱的にも可能であるが300 °Cが必要である。そこに塩化亜鉛触媒を加えると、120-180 °Cと怪獣も驚く解重合になった。

[1] Chemical & Engineering News, 2018 April 30, p. 5.

DOI: 10.1126/science.aar5498

18.5.21

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