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土星やその輪っかは

 科学者を魅了してきた。それに対して今回化学者は、この天体に敬意を表して、炭素と水素のみで構成されたナノサターンを構築した[1]。東工大の研究者らが投稿した成果は、置換したアントラセンユニットで構成される大きな炭化水素の輪で中にC60が入り込んでいる。これまでフラーレンを取り込んだ化合物としては、ベルトタイプの炭化水素あるいは、ディスク様のチオフェンを基本とする大環状化合物だったため、今回のそれはディスクタイプの炭化水素でできたナノサターンの最初の例である。分子集合体を形成させるために、炭化水素の環とC60が組合せられ、弱いC-Hπ相互作用が、それらを保持させていた。さらに研究者らはX-線結晶解析によって、ナノサターンの構造を決定している。研究者の一人は「大環状化合物は、フラーレンを抽出したり、ふるいにかけたりするのに有用である可能性が高いけれども、それが今回の研究の興味の第一ではなくて、土星がそうである様に、この美しくて調和した形が、みんなの好奇心を刺激しうることである」と述べている。ナノサターンなのさ。

[1] Chemical & Engineering News, 2018 June 18, p. 9.

DOI: 10.1002/anie.201804430

18.7.14

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