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芳香属性を

 解除するために74年前に誕生したバーチ還元(ナトリウム金属とアンモニア)が使われている。バーチ還元をバーチャルにデザインすることは容易である一方、実際には有害なアンモニアをタンクから取り出して蒸留するという面倒な作業も含まれる。その中改良版バーチ還元が開発された。研究者らはグラファイトをグラフェンに還元しようとした際に、かなり時間を要し、わずかな量だけど臭いのきついアンモニアが漏れてしまったため、さらに単純な系の開発に至った。新しい方法ではアンモニアの代わりに、市販の15-クラウン-5が使われて、これは反応の後回収できる。クラウンエーテルはナトリウムと混ざると、溶媒和した電子を放出させて基質を還元し、反応液は青っぽい色に変わる。ただしバーチ還元では通常三級アミドはアルコールに変換されるが、今回の条件では反応しない。このことからクラウンエーテルは、電子移動を内圏から外圏に置き換える機構に寄与しているのではないかと提唱されている。バーチ還元、バチカンでもできるよね。

[1] Chemical & Engineering News 2018 June 18, p. 8.

DOI: 10.1021/acs.orglett.8b00891

18.7.10

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