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アレン骨格では

 二つの二重結合が三つの炭素原子でつくられていて、官能基の中では風変わりである。そのアレンを環内に押し込むとそれは、わかんないくらい異常になる。それに対して研究者らは、アザ環状アレンが有用な合成ユニットであることを示すことにより、このアレンの評判が変わることを期待した[1]。まず温和な条件でCsFを加えるとアザ環状アレンが容易に発生するシリルトリフラート前駆体が合成された。従来の方法ではかなり過酷な条件で、収率も低かったのとは対照的である。このアザ環状アレンはジエンとDiels-Alder反応を引き起こす。コンピューター科学による研究では、この反応の遷移状態は、置換基がどの二重結合が反応するかを制御していることを示していた。また得られるピペリジンは医薬品分子で見られる骨格であり、それが三つの立体中心を持ち、ジアステレオ選択性も高い。さらに研究者らは、[3+2][2+2]の環化反応も行なっている。アレンの可憐な反応です。

[1] Chemical & Engineering News 2018 August 6, p. 10.

DOI: 10.1038/ s41557-018-0080-1

18.9.9

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